日本経営工学会誌
Online ISSN : 2432-9983
Print ISSN : 0386-4812
拒絶反応型ニューロンとそのスケジューリング問題への応用
原 晋司有薗 育生太田 宏
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1994 年 44 巻 6 号 p. 487-494

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抄録
相互結合型ニューラルネットワークにおいて, 組合せ最適化問題の目的関数と制約条件に基づき, エネルギー関数を2次形式で構築できれば, あとは問題ごとの解法アルゴリズムを特に必要とせず, ネットワークの自律的な状態更新により, 問題の解を得ることができる.ただし, 解くべき問題によっては, たとえ制約条件を2次形式のサブエネルギー関数で表現できたとしても, その最小値が所与の条件を満足しない場合があり, ニューラルネットワークの適用に限界がある.本研究では, ニューラルネットワークの適用性の拡大を目的として, '拒絶反応型ニューロン'を新しく提案する.このニューロンはネットワークが制約条件を充足しない状態でのみ'興奮'状態となり, ネットワークの状態を制約条件を充足する状態へと遷移させる機能だけをもつ.この拒絶反応型ニューロンを導入したネットワークをスケジューリング問題に適用し, その解法能力について考察する.
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© 1994 公益社団法人 日本経営工学会
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