日本経営工学会誌
Online ISSN : 2432-9983
Print ISSN : 0386-4812
手の形状認識による入力装置に関する研究
徳永 修一兼田 雅弘大崎 紘一
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1994 年 45 巻 2 号 p. 162-168

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抄録
計算機を用いた情報システムの必要性の高まりとともに, その利用者も急増し, 身近にある機器への簡便な操作性を持った情報入力装置の開発が期待されている.そこで, 本研究では, 手の形状による情報入力を実現するために, 2方向の画像から手の輪郭形状の抽出を行い, 手の形状の認識と連続的に推定した指示方向の3次元座標を用いた情報入力を行う手法について提案する.本手法の手順は次の通りである.(1)垂直方向の指示動作中の手の輪郭線を抽出する.(2)前腕の中心から輪郭の最遠点を抽出し, この点の曲率を計算する.(3)曲率より示指の屈伸状態を判定する.(4)示指が伸展状態でると認識した場合, 示指側面の輪郭線の回帰直線を計算する.(5)同様にして, 水平方向の示指側面輪郭線の回帰直線を計算する.(6)2方向の回帰直線から指示方向の3次元座標を推定する.以上の手順を繰り返し実行し, 連続的に推定した指示方向による情報入力を行う.
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© 1994 公益社団法人 日本経営工学会
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