日本経営工学会誌
Online ISSN : 2432-9983
Print ISSN : 0386-4812
事例ベース推論による段ボール生産日程計画システムの開発
董 彦文北岡 正敏太田 宏
著者情報
ジャーナル フリー

1995 年 46 巻 5 号 p. 433-445

詳細
抄録
事例ベース推論とは与えられた問題に類似する過去の事例を直接利用して解を導く枠組である.本研究では, 順序づけを中心とする段ボール生産日程計画問題を対象として, 日程計画問題解決のための事例ベース推論モデルを提案した.この中で事例としての日程計画は, 順序木で表現され, ジョブの属性-属性値の共通性とジョブの加工順序を同時に考慮して, 同一親節点の下で同じ子節点を重複して生成しない事例順序木の生成アルゴリズムを提案した.さらに順序木で表現された事例計画に基づき推論し, 与えられたジョブの順序づけを行い日程計画を作成するアルゴリズムと類似推論方策を提案した.実際の生産日程計画問題へ適用した結果 : (1)事例ベース推論は日程計画問題の解決には有効なアプローチである, (2)順序木で事例計画を表現することは, 推論のプロセスを簡単化させて, 計画の作成の効率を向上させることができる, との知見を得た.
著者関連情報
© 1995 公益社団法人 日本経営工学会
前の記事 次の記事
feedback
Top