マリンエンジニアリング
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特別講演
没水した船体形状構造物の有限要素・境界要素の連成固有値問題の解法
Michael JungeDominik BrunnerLothar Gaul
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2011 年 46 巻 1 号 p. 15-27

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抄録
 構造物の振動・音響挙動を予測するためには,構造問題と音響問題の両方を解かなければならない.没水した薄肉構造物の場合には,構造と流体の間に強い連成が起こり,共振周波数が著しく変化する.この論文では,構造を有限要素法でモデル化し,構造の外部の音響問題を階層マトリックスに従う高速な境界要素法を用いて解析する.このための有限要素法と境界要素法の定式化を示す.この定式化によって連成固有値問題の解析を可能にし,連成した固有振動数とモード形状の推定を可能とする.この方法は,一般化固有値問題となる有限要素法と境界要素法の系に対するシュール補行列の定式化を基礎としている.これを効率良く解析するためにクリロフ・シュール解法を適用して,流体の圧縮性を無視する.提案した定式化の有効性を船体形状の円筒試験体で示す.
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© 2011 公益社団法人 日本マリンエンジニアリング学会
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