日本舶用機関学会誌
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舶用主減速装置親歯車の歯面荷重分布
(実船計測結果)
荒木 〓州井上 紘志衣川 光宏園田 憲一杉本 昌文土居 良規
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1975 年 10 巻 8 号 p. 681-692

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抄録
2段親歯車の歯元のひずみを海上試運転時にひずみゲージを用いて計測し, 歯車荷重分布におよぼす載荷状態および主機出力の影響を求めた.計測は50%バラストおよび満載状態において, それぞれ主機出力1/4, 2/4, 3/4, 4/4負荷時に行なっている.
それらの結果を要約すると次のとおりである.
(1) 歯幅方向の荷重倍加率は最大1.7であった.
(2) 歯面荷重の分布状態は計算値とやや異なった様相を示した.
(3) 本船載荷状態の変化あるいは主機出力の変化があっても歯面荷重の分布状態に大きな変化は見られなかった.
(4) 歯元最大応力値は約30kg/mm2であり, AGMA計算法に比べて約23%, 機械工学便覧 (第5版) による計算法に比べて約9%大きかった.
また, 軸系アライメントの歯面荷重分布におよぼす影響を調べるため, 中間軸受を標準設定位置から0.7mmシムアップおよび0.3mmシムダウンさせたが, 歯面荷重の分布状態にはほとんど影響は見られなかった.
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