日本金屬學會誌
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球軸受用クロム鋼の顯微鏡組織試驗に於ける檢鏡用腐蝕作用の異常に就いて
近藤 正男
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1944 年 8 巻 11-12 号 p. 599-602

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抄録
球軸受用クロム鋼をビクリン酸のアルコール溶液を溶ひて檢鏡用腐蝕を行ふ際,試驗片を腐蝕液に浸漬してから暫く腐蝕の行はれない時間があるが,この時間は試驗片の焼戻け温度と一定の關係にある.又炭素鋼でもこの時間の認められることがある.この時間は同じ熱處理を行つた鋼では試驗片の研磨状態によつて左右される.との原因は試驗片の研磨表面が輕微な不動態となることによるものである.
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