日本金屬學會誌
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カドミウム銅合金に對する低温燒鈍効果
石川 正田中 浩沼田 菊藏
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1944 年 8 巻 3 号 p. 94-97

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抄録
本實驗の目的はCdを1・0~1・2%含むCu-Cd合金線に對する繰返低温燒鈍効果を研究するにある.從來本合金線は高導電率(80%以上)で且つ強度高き材料として知られてゐるが從來本邦に於ける製品が抗張力60kg/mm2程度なるに對し英國品が70~80kg/mn2を示す點が不可解とされてゐた.著者等は數年來この解決に腐心してゐたが冷間加工中に150~200°の低温燒鈍を適當に繰返すことにより充分目的を達することを發見した.本法は特に1mm以下の細線に有効で抗張力100kg/mm2.以上を得ることも容易である.また對疲勞性も向上する.本報告ではCd1・0及び1・2%含有材料につき基礎的及び工業的結果を述べる.
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© 社団法人 日本金属学会
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