2016 年 07 巻 p. 21-29
宇奈月温泉ではモータリゼーションの進展に伴い来訪者の交通手段が公共交通から自家用車へと変化したことで、メイン通りの交通量が増加して安全な歩行環境が失われつつある。賑わいのある道路空間は観光地に不可欠であり、道路空間の環境を改善する施策が望まれるが、そうした施策を実現するには地域住民の理解と協力が欠かせない。本研究ではこうした問題を把握し改善する方策を検討するために、宇奈月温泉においてヒアリング調査および交通量調査、世帯アンケートを実施し、自動車の一方通行化や一部時間帯における通行禁止といった規制の実現可能性を示した。