地域生活学研究
Online ISSN : 2432-1133
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滞在時間の印象の提供に関する温泉地宿泊施設の戦略
赤沢 克洋 古安 理英子尾﨑 陽祐
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ジャーナル オープンアクセス

2019 年 10 巻 p. 13-21

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抄録

本研究では、滞在時間の印象の提供に関する温泉地宿泊施設の戦略の展開状況を明らかにすることを目的とした。そのために、中国・四国・九州地方の温泉地宿泊施設へのアンケート調査データに潜在クラス分析を適用することにより温泉地宿泊施設の類型化を行った。その結果から、第1に、滞在時間の印象の提供に関する温泉地宿泊施設の戦略の展開には7つの方向があることがわかった。第2に、こうした展開方向は、安穏(くつろぎや穏やかさ)と快適(ゆったり感や快適さ)の印象がベースとなり、それに加えて、情趣(趣や古風さ)、活発(愉快さや活気)あるいは非日常(非日常性や特別感)の印象が軸となり決定づけられるといえる。第3に、情趣あるいは非日常の印象を軸とした3つの展開方向が主流となり、活発の印象を軸とした展開方向が独自性を発揮していることが示唆された。

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