日本食生活学会誌
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論文
市販大豆もやしの生育過程におけるγ-アミノ酪酸および遊離アミノ酸組成の変動
水野 時子山田 幸二
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2007 年 17 巻 4 号 p. 329-335

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抄録

  大豆もやし生育過程における, 呈味成分や機能性成分としてのγ-アミノ酪酸および遊離アミノ酸組成, 併せて一般成分, 脂質中の脂肪酸組成の変動を検討した。
  1. 大豆もやし生育過程において, タンパク質含量, 脂質含量は減少したが, 出荷当日の大豆もやし乾物100g当たりのタンパク質含量は45.2~47.7%, 脂質は12.5~16.8%であった。
  2. 大豆もやし生育過程において, 甘味系のアミノ酸 (スレオニン, セリン, グリシン, アラニン, プロリン, バリン), 苦味系のアミノ酸 (バリン, メチオニン, イソロイシン, ロイシン, チロシン, フェニルアラニン, ヒスチジン, アルギニン) は増加した。
  3. 大豆もやし生育過程において, 機能性アミノ酸であるγ-アミノ酪酸, アルギニン, 分枝鎖アミノ酸 (バリン・ロイシン・イソロイシン) は増加し, 特に国産大豆子実を用いた大豆もやしで高値を示した。
  以上の結果, 大豆もやしは栄養価の高い食品であることが示唆された。また, 機能性アミノ酸であるγ-アミノ酪酸, アルギニン, 分枝鎖アミノ酸 (バリン, ロイシン, イソロイシン) が増加したことから, 大豆もやし摂取でγ-アミノ酪酸, アルギニンによる血圧降下作用, 分枝鎖アミノ酸によるエネルギー活性化等の機能性が期待できる。

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© 2007 日本食生活学会
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