日本食生活学会誌
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若い女性の味噌汁摂取に関する調査
岡 玲子
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1998 年 9 巻 3 号 p. 78-83

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抄録

女子短大生 (19~20歳), 1995年105名, 1996年112名に対して, 味噌汁に関してアンケート調査を行った結果をまとめると次のとおりであった.
1) 味噌汁の摂取頻度は, 95年度は1日に1回や週2~3回が多く, 96年度は週2~3回と1日1回であった.
2) 1回当たりの味噌汁の摂取量は1食につき1杯が90%前後で最も多かった.
3) 味噌汁の嗜好度についての調査結果は, 味噌汁が好きが60~64%, どちらでもないというのは31~33%であった. なお, 味噌汁が好きと答えたのは1日1回摂取しているのが最も多く, 次に週2回, 週1回, 週3回の順で多かった.
4) 使用している味噌は, あわせ味噌が最も多く73~74%であった.
5) だし汁についての調査結果は, 市販だしの素が34.7%と最も多く, 次いで煮干しの25.3%であった.
6) 味噌汁はほとんど手作りのもので, 母親が作るというのが65~71%であった.
7) 味噌汁の味は, 母方の味を伝えているものが, 70~80%と最も多かった.
8) 好まれた具は, 多い順から, 豆腐, 油揚げ, わかめ, であった.味噌汁が好きな人に好まれた具の組合せは, 豆腐とわかめ, じゃがいもと玉葱, 豆腐と油揚げとねぎ, という順であった. これらを観察すると, 味噌の香りを阻害しない素材の取り合わせが自然に出来ていて嗅覚, 味覚の高さを示している.

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