韓国が世界のコンテナ貨物取扱量で世界第7位であるのに対し、日本は上位クラスに位置していない。本研究目的は、世界の海上コンテナ貨物の状況を把握したうえで日本と韓国における海上コンテナ港湾の関係性を把握し、日本の現況を示すことである。世界の物流評価軸は、海上コンテナ貨物量(TEU)であるが、日本の産業特性から海上コンテナ貨物による輸送ができない石炭・石油・鉄鉱石・穀物などの輸入、乗用車などの輸出が多いため必然的に世界競争力評価に寄与できない。また、船舶の大型化、海上コンテナ貨物の輸送技術の高度化などを視野に入れた港湾整備が世界で進んでいる。しかし、日本の港湾は、世界最大級の海上コンテナ貨物船が水深の関係から寄港できない。そのため、基幹航路船の誘致が難しい。さらには、日本経済が低迷していることからフィーダー輸送を充実させることを優先に考えなければならない現状がある。