観光研究
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論文
ヘリテージ・ツーリズムにおける観光資源とクロノトポス
―ブラックプール・トラムを事例に―
藤井 秀登
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2021 年 33 巻 3 号 p. 1-10

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抄録

本稿はヘリテージ・ツーリズムについて、クロノトポスの視点から考察している。クロノトポスとは、時間と空間の統一的な認識を意味する。したがって、クロノトポスは表象対象の世界と表象された世界とを結びつける働きをする。ヘリテージ・ツーリズムは、相互に関連しあう文化的、場所的、ビジネス的な領域から構成されるヘリテージを、人文観光資源として商品化したものである。観光者は、商品化された人文観光資源であるヘリテージを訪れ、具体的な出来事を視知覚を通じて経験していく。観光者は自身のクロノトポスを介して、商品化された人文観光資源としてのヘリテージと対話している。ヘリテージ・ツーリズムにおけるクロノトポスの事例として、イギリスの海浜リゾートであるブラックプールを取り上げ、ヘリテージ・トラムと沿線の景観を考察した。その結果、両者が一体化するようにクロノトポスが組み込まれていることが明らかになった。

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© 2021 一般社団法人 日本観光研究学会
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