抄録
本研究は日本の主要な 80 箇所以上の温泉地を対象に,その温泉地の需要に対して宿泊施設の質や自然・文化資源の数,アクセシビリティなどが及ぼす影響を Web データと地域統計による重回帰モデルと一般化線形混合モデルを用いて検証したものである.温泉地の需要を表す変数として,本研究では温泉地が位置する市町村の宿泊数と入湯税を用いた.また,本研究では訪日外国人宿泊者数に対して関連する要素も合わせて検証した.結果として,宿泊者数の中で訪日外国人宿泊者の構成割合が多い温泉地ほど,宿泊需要そのものが大きくなることを示した.