主催: 日本観光研究学会
共催: 金沢大学人間社会研究域付属先端観光科学研究センター
会議名: 日本観光研究学会全国大会
回次: 37
開催地: 金沢大学角間キャンパス 人間社会第2講義棟(石川県金沢市角間町)
開催日: 2022/12/16 - 2022/12/18
p. 209-214
温泉地の地域価値が見直されるなか、湯治文化が育んだモノやコトをどう継承していくのかが課題となっている。本研究では東北地域における混浴の現状と課題について、環境省「10 年後の混浴プロジェクト」の試みを考察することを通して、温泉文化の継承の課題を明らかにすることを目的とした。その結果、温泉地に混浴が継承された要因を明らかにするとともに、温泉地を取り巻く状況が大きく変化したなかで、地域、施設、利用者間で混浴に対する共通認識の形成及びその試みが十分になされていないことが明らかになった。以上から、入浴ルールの設定だけではなく、歴史・文化も含めた包括的な説明、周知が求められることを指摘した。