日本観光研究学会全国大会学術論文集
Online ISSN : 2436-6188
第38回 日本観光研究学会全国大会
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第38回日本観光研究学会全国大会
「温泉文化」に関する一考察
―ユネスコ無形文化遺産登録の動向と課題―
内田 彩
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p. 165-170

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抄録

本研究では、「温泉文化」のユネスコ無形文化遺産申請に向けての状況を整理したうえで、登録に向けての課題について考察した。2010 年代以降、国内で「生活文化」が文化財として明示されたこと、国外でフィンランドのサウナ文化が無形文化遺産に登録されたことに加え、COVID-19 等で温泉地の疲弊が進み、温泉文化保護を目的に活動が本格化した。一方で、温泉文化の定義や法律的な保護など課題も少なくない。しかし、温泉地の固有性を理解するのために、学際的研究の深化と共に、「温泉文化の定義およびその共有化」は欠かせず、それを広く国民と共有していくプロセスこそが、温泉文化の持続的継承において重要であると指摘した。

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