抄録
2020年は戦後75年にあたり,戦争を直接知らない世代への戦争体験の継承が課題になっている.本稿は,2020年度自由学園最高学部卒業勉強論文1(自由学園女子部26回生が学徒勤労動員時から戦後にかけて書いた「自由学園勤労報国隊日記(1944 年8 月~1946 年2月)」を当時の教育政策などにも照らし合わせて読解,学内外の学徒動員関連の資料・文献調査,関係者へのインタビュー調査を通してこの「日記」の持つ価値を考察,今後の自由学園の平和学習に資する参考資料の作成と学習プログラムの提案を行った)を改稿し,「自由学園勤労報国隊日記」から読み取れた女子部26 回生を中心とした自由学園の学徒動員の実態を述べ,併せて資料としての価値を明らかにするものである.なお,自由学園女子部の学徒勤労動員に関する資料として学外に発表されたものとしては,女子部22,23 回生が中島飛行機武蔵製作所に動員された当時の様子をまとめたものなどがある.