十分発達したレーザースペックル場の波面はまったくランダムとなり,位相の統計が物体表面の構造や用いる光学系のパラメーターによらずきわめて安定した統計的特性をもつ.統計干渉法はスペックル位相の確率密度関数が一様になることを位相決定の基準として利用する原理的にまったく新しい干渉計測法である.本方法の利点は従来の確定的な干渉法と異なり,その精度は用いるデータ点数のみに依存して容易に高精度を実現可能なことである.本研究では,環境汚染が植物に与える影響の観測手段の開発を目指して,本干渉法を植物の生長計測へ応用した.また,実験によりその有効性を示した.