日本看護評価学会誌
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足浴の脳活動に及ぼす効果とその効果を評価する生理学的指標:文献レビュー
前田 耕助柏木 聖代大河原 知嘉子
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2020 年 10 巻 1 号 p. 13-22

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抄録

 本研究は,足浴が及ぼす脳活動の活性化への効果を明らかにすること,脳活動の活性化の効果を評価するために使用される生理学的指標を特定することを目的に文献レビューを行った.文献はPubMed,Scopus,CINAHL,ScienceDirect,医中誌を用い,キーワードを「足浴」で検索した.脳活動への効果を調査するため,脳活動の活性化を,生理学的指標を用いて評価した文献に限定し,10文献を分析対象とした.結果,40℃,41.2℃,42℃の足浴は脳活動を活性化する可能性が示唆された.また,足浴と他の介入の組み合わせは足浴単独よりも脳活動を活性化する可能性が示唆された.加えて,これらのほとんどの研究では,脳活動を評価する生理学的指標に,酸素化ヘモグロビン濃度(Oxy-Hb)と総ヘモグロビン濃度(Total-Hb)が用いられ,すべて近赤外分光法(NIRS)を用いて測定していることが明らかとなった.

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