日本乳癌検診学会誌
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原著
カテゴリー3,4,5のマンモグラフィ症例の検討
稲荷 均上杉 佳世羽鳥 慎祐川本 昌和後藤 直樹岩崎 博幸遠藤 有香木下 智美
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2011 年 20 巻 2 号 p. 135-138

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抄録
当院でのカテゴリー3以上のマンモグラフィ症例に対する精密検査を評価し,精度向上を図るため,それらの症例を追跡調査し,検討した。2008年8月から2009年7月までの1年間に,当院で施行したマンモグラフィ症例1,624例を対象とした。カテゴリー1,2は1,458例(89%),カテゴリー3は128例(7.9%),カテゴリー4は33例(2.0%),カテゴリー5は11例(0.6%)であった。乳癌の症例は,カテゴリー3症例で5.4%,カテゴリー4症例で54%,カテゴリー5症例では100%であった。今回,われわれの施設でのマンモグラフィ読影のカテゴリー分類は,種々の報告と比較して大きく逸脱するものではなかった。精密検査も,所見や判定されたカテゴリーに従い,適切に施行されていた。問題点としては,カテゴリー3,4症例で,精密検査を施行されているか不明な症例が多いことが挙げられ,それらの症例を減らす努力が必要と考えられた。
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© 2011 日本乳癌検診学会
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