抄録
温存術後の乳房は個体差が大きく,正常乳房に比べて乳腺の描出に差が生じやすい。そこで今回,術後マンモグラフィのポジショニングを分析し,術後変化を考慮したポジショニングの工夫点について取り上げ,改善を試みた。特に症例数の多いC領域,24症例の術後乳房のポジショニングを分析し,過去画像と比較検討した。乳房の解剖学的な固定組織,可動組織,そして術後新たに生じた固定された瘢痕部との位置関係を考慮して,可動性の残る組織を十分伸展させ,固定部位に近づけ圧迫し撮影することで,広く乳腺組織が描出できると考えられた。撮影に際して,診療放射線技師は乳房の術式内容,解剖学的変化,照射後の変化を念頭におく必要がある。