抄録
細胞診での診断が困難で,核出術による永久固定標本での最終診断が妥当とされている乳腺の嚢胞内腫瘍に対する針生検の有用性を検討した。2004年4月~2009年12月までに超音波検査上,嚢胞内腫瘍と判断し針生検を行った127例を対象とした。針生検の内訳はコア針生検10例,vacuum-assisted breast biopsyが117例であった。針生検の結果は悪性18例,良性96例,鑑別困難13例であった。針生検後の手術は41例に施行した。そのうち最終診断は悪性が30例で,嚢胞内腫瘍のうちの30/127(23.6%)であった。偽陽性はなく,感度は60%であった。嚢胞内腫瘍において針生検,特に嚢胞壁から連続して採取可能であり,組織量も多いVAB は今後,診断へのアプローチとして一手法と考えられた。