日本乳癌検診学会誌
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原著
マンモグラフィ検診を契機に発見された両側乳癌症例の検討
内田 紗弥香堀口 淳菊地 麻美高他 大輔長岡 りん六反田 奈和佐藤 亜矢子時庭 英彰鯉淵 幸生小山 徹也竹吉 泉
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2014 年 23 巻 1 号 p. 113-118

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抄録

マンモグラフィ検診を契機に発見された両側乳癌症例について検討した。2007年1月から2012年5月までにマンモグラフィ検診を契機に発見された両側乳癌は8例であった。検診時に両側乳癌を指摘された症例は8例中3例だった。検診時には片側しか指摘されなかった5例のマンモグラフィをレトロスペクティブに検討した結果,対側乳癌を指摘できたのは1例のみであった。検診時には片側しか指摘されなかった5例の対側乳癌の発見契機は,CC撮影を加えて指摘された症例が1例,USで指摘された症例が2例,MRIで指摘された症例が2例であった。検診時に指摘されなかった乳癌の5例中3例は浸潤癌,2例は非浸潤癌であった。検診マンモグラフィで片側のみ要精査となった症例でも,対側に非浸潤癌だけでなく,小さな浸潤癌が発見されることもあり,対側乳房に関しても,USやMRIで詳細な検索を行う必要がある。

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© 2014 日本乳癌検診学会
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