日本乳癌検診学会誌
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第30回学術総会/パネルディスカッション2 乳がん検診でAIをどのように使えばよいのか
MRI 乳がん検診における診断補助 AI の可能性
平原 大助 高原 太郎
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2021 年 30 巻 2 号 p. 153-157

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抄録
乳がんは,がんのなかで,日本女性の罹患率トップであり,年間6万人以上が診断され,年間約1万3,000人が亡くなっている。このような背景より,乳がん検診は死亡率低下を達成するために非常に大切なヘルスケア事業である。われわれは DWIBS という微視的な水の拡散を強調したコントラストに優れた画像と,T1WI と T2WI など様々なコントラストが得られる乳腺 MRI 画像の深層学習の研究開発を行っている。深層学習モデル Xception を用い,脂肪抑制 T2強調画像と拡散強調画像の診断補助モデルの開発を行った。両モデルとも AUC が0.87を超えるモデルができた。MRI 画像のもつ特性を生かした診断を補助する AI の組み合わせ診断が実現することで,乳がん検診の死亡率低下という目的にさらに貢献できる可能性がある。
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