日本乳癌検診学会誌
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第33回学術総会/シンポジウム1 持続可能な乳がん検診
患者の立場から考える「持続可能な乳がん検診」
三好 綾
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2024 年 33 巻 1 号 p. 1-2

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抄録

「持続可能な乳がん検診」について考えるにあたり「がん教育」という観点と,「受診をする一般の立場」でもあり「患者になった立場」として考えた。平成29 年以降,中学校・高等学校「保健体育」で「がんについて取り扱う」ことになりがん教育が実施されている。NPO 法人がんサポートかごしまは,年間190 校程度,学校教諭とともにがんの知識「命の大切さ」を伝える授業を展開。がん検診を受けられる年齢になったら積極的に検診を受けるという気持ちの変化が見られている。持続可能な乳がん検診には,大きな制度を保つことはもちろんだが,「受診者の背景や,受診者の抱える健康リスクは多様である」ということを大切にして進めていただきたい。いろんな背景や性格の方がいるのは当たり前でそこを変えていくのは大きな力が必要である。どのような背景をもった人たちでも気軽に負担なく検診を受けられる仕組み作りが必要。また,乳がん検診の啓発活動において,患者を傷つけるような取り組みはNG,偏見をなくすことが受診率向上にも継続にもつながるのではと考える。

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