日本乳癌検診学会誌
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アンケート調査によるマンモグラフィ読影講習会の精度管理 [5]
古妻 嘉一遠藤 登喜子岩瀬 拓士大貫 幸二永井 宏東野 英利子角田 博子大村 峯夫増田 慎三中谷 守一森本 忠興
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2002 年 11 巻 2 号 p. 199-212

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抄録
今回は, (1) 「報告3」以後の講習会の集計と, (2) 講師に対するアンケート調査を開始したので, その結果を報告する。
(1) 「報告3」以後の講習会 : 平成13年4月から平成13年12月末までに12回の講習会が開催され, これらの講習会のランクは, αが5, βが4, γが3であった。試験評価結果が基準を満たしているのは, γでは0, βでは2, αでは3講習会で, 全部で5講習会 (42%) しかなかった。「報告3」の11の講習会よりも悪くなっており, マンモグラム読影力の向上を目的とする講習会の企画・運営の再検討が必要である。講師へのフィードバックを目的に, 集計を早く行えるように, アンケートをマークシート化した。
(2) 講師に対するアンケート調査 : 講習会の精度向上には講師のレベルアップが必須と考え, 平成13年2月から講師にアンケート調査を開始し, 平成14年3月末までに22の講習会で実施した。対象は講義およびグループ講習の講師 (準講師含む) 全員としたが, 今回はグループ講習の講師延べ299人について報告する。正講師は182人 (回答数89 : 49%), 準講師117人 (回答数72人 : 62%) であった。正, 準講師間の事前打合せが十分にできなかったと答えたのは正講師36%, 準講師56%であった。講習会後の自己評価では, 講師として十分できたと回答したのは, 準講師では20%しかいなかった。今回調査対象の後半の講習会では, 講師全員による全テーマの事前打合せ, 講習会後の講師反省会を行っている。アンケート調査を今後も継続実施し, 講師および講習会のレベルアップから精度管理の対策に生かしたい。
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