日本結晶成長学会誌
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量子ドット蛍光体 : 形成メカニズムからデバイス化まで(<小特集>量子ドットの使い道)
村瀬 至生
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2006 年 33 巻 2 号 p. 94-100

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抄録

蛍光性半導体量子ドットの物理的,化学的特性を説明し,特にII-VI族の半導体量子ドットを取り上げて,溶液を用いた作製法を紹介する.さらにオストワルド成長に基づく形成メカニズムについても定量的に解説し,このメカニズムが発光効率と関わりがあることを示す.次に溶液中で作製された量子ドットをゾルーゲル法を用いてガラス中に安定に保持することで,新しいタイプの蛍光体が作製できることを紹介する.この際,バルク体,粉体,薄膜のそれぞれについて,量子ドットの化学的特性に合わせた作製法が考案されている.これらの蛍光体は,照明,ディスプレイ,さらにはバイオマーカーへの応用が期待される.

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© 2006 日本結晶成長学会
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