Japanese Journal of Acute Care Surgery
Online ISSN : 2436-102X
特集1:Acute Care Surgeonが携わるsurgical rescueの実際
当院におけるSurgical Rescueの実際
萩原 正弘前島 拓宮崎 大深堀 晋高橋 徹
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2024 年 14 巻 p. 7-12

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抄録
〔要旨〕Surgical rescueとは,外科手術や処置による合併症に対する迅速な救済処置と定義され,acute care surgeryの5つ目の専門領域であるが,わが国におけるsurgical rescueの実態は明らかでない。そこで当院のsurgical rescueのうち,2018年1月〜2023年6月に当科で施行した80例について後方視的に調査し,当院での実態を明らかにすることにした。収縮期血圧90mmHg未満の症例は17例で,そのうち10例(58.8%)でdamage control surgery(以下,DCS)が施行されていた。Surgical rescueにおける手術手技は定時の手術で修練が必要な手技とDCSの手技いずれもが必要である。Failure to rescueを減らすには,これらに加えチームワークやコミュニケーションにより合併症を早期認知することが重要であると考える。
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© 2024 日本Acute Care Surgery 学会
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