Japanese Journal of Acute Care Surgery
Online ISSN : 2436-102X

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門脈ガス血症に伴い縦隔内動脈にガスを認め保存的に加療し得た1例
青木 佑磨野路 武寛田中 公貴松井 あや中西 喜嗣浅野 賢道倉島 庸海老原 裕磨村上 壮一中村 透土川 貴裕七戸 俊明平野 聡
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論文ID: 13-04

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抄録
〔要旨〕患者は90歳代,男性。意識障害と血圧低下を主訴に救急外来に搬送された。血液生化学検査では低ナトリウム血症を認め,腹部造影CT検査では著明な門脈ガス血症,左側結腸の造影不良・腸管気腫,腹水貯留を認めた。血液検査では炎症反応の上昇はみられず,腹膜刺激症状も認めなかった。胸部単純CT検査では腕頭動脈・左鎖骨下動脈内にもガスを認めた。虚血性腸炎に起因する無症候性の門脈ガス血症,動脈内ガスと診断したが保存加療の方針とし,入院加療を行った。低ナトリウム血症の改善に伴い意識レベルは改善し,第18病日の腹部造影CT検査では門脈ガス血症や腹水の改善がみられた。その後、症状の再燃を認めず,退院となった。
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