日本応用動物昆虫学会誌
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ツマグロヨコバイにおける置換フェニルメチルカーバメートの吸収と代謝
守谷 茂雄前田 洋一
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1976 年 20 巻 4 号 p. 198-202

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抄録

2-sec. butylphenyl methylcarbamate (carbonyl-14C) [BPMC]およびo-cumenyl methycarbamate (carbonyl-14C) [MIPC]を合成し,カバメート系殺虫剤に感受性の異る筑後系,新和系のツマグロヨコバイに局所施用し,その吸収,代謝を調べた。
虫体表からの薬剤の吸収浸透は速かで,フェニルカーバメート殺虫剤の速効性の一因と考えられた。殺虫成分の体内への浸透量は筑後系,新和系の間で差がなく,その体内濃度の推測値は感受性系統のコリンエステラーゼ活性を阻害するに足りるが,抵抗性系統の阻害には十分でないと推定された。水溶性分画,不溶性部中の14C放射能はいずれも筑後系において高いことが認められ,筑後系と新和系では体内における薬剤の消長に差のある可能性が示唆された。

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