日本応用動物昆虫学会誌
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ヨトウガの休眠に関する内分泌学的研究
I. 変態のための脳ホルモン分泌時期
八木 繁実本多 隆
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1977 年 21 巻 2 号 p. 90-93

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抄録
蛹休眠するヨトウガにおいて,とくに蛹化および成虫化発育におよぼす脳ホルモン(前胸腺刺激ホルモン)の分泌時期について検討した。
1) 蛹化に必要な脳ホルモンの分泌は,非休眠および休眠に条件づけた幼虫とも,蛹化2日前にはその臨界に達することがわかった。非休眠個体では,終令4日目に低率ではあるが頭胸間結さつしても蛹化がみられた。
2) 成虫化発育のための脳ホルモン分泌時期は,非休眠蛹の場合かなりのばらつきが認められ,除脳後も成虫化発育を起す個体は蛹化後3日目に初めて出現し,その後11日目まで次第に増加することがわかった。一方,低温接触により休眠蛹の脳ホルモン分泌は斉一化することが確かめられた。
3) 蛹化後の休眠を支配するのは脳そのものであり,しかもすでに終令幼虫期にはその休眠性決定がなされていることがわかった。
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