日本応用動物昆虫学会誌
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奄美群島におけるミカンコミバエの根絶経過
潮 新一郎吉岡 謙吾中須 和俊脇 慶三
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1982 年 26 巻 1 号 p. 1-9

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抄録

奄美群島のミカンコミバエの防除は,メチルオイゲノールを利用した雄除去法により,1968年に開始され,1974年から同群島全域の一斉防除を行った。
防除は,テックス板,木綿ロープ,綿棒の素材にメチルオイゲノールと殺虫剤の混合剤をしみ込ませて,航空散布および地上吊り下げにより定期的に実施した。
その結果,1976年以降発生はほとんど認められなくなったので,1977年から1979年まで根絶確認のための調査を実施した。本調査は,寄主果実に対する調査を主体とし,トラップ調査を補助的手段として行った。
1977年には,喜界島および奄美大島について実施したが,わずかながら本種の発生が認められ,まだ根絶されていないことが判明した。
1978年には,喜界島,奄美大島および徳之島について,30万個以上の果実調査と,118個のモニタリング・トラップによる14回の成虫回収調査を実施し,1979年には,沖永良部島および与論島について,83,000個の果実調査と,30個のトラップによる17回の成虫回収調査を実施した結果,ミカンコミバエは全く認められず,根絶を確認した。

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