抄録
コブノメイガによる被害を解明するために,イネに幼虫を接種し,加害時期および加害量と収量の関係を調べた。
1) 加害時期がイネの登熟期の場合には,上位2葉の被害葉率が67%に達してもほとんど減収しなかった。
2) 加害時期が出穂期の場合には,それより低い被害葉率で,登熟歩合と1,000粒重が低下し減収した。
3) 株あたりの減収率は被害葉面積率と比例関係にあった。
4) 株あたりの減収率(Y)は,出穂期の上位2葉の被害葉率(X)の2乗に比例して増加した。すなわち,回帰式Y=1.55+0.0067X2 (r=0.9925)が得られた。