2009 年 12 巻 2 号 p. 36-43
本研究の目的は,訪問看護ステーションを利用した患者の遺族から在宅ターミナルケアのサービス評価を明らかにすることである.調査は,訪問看護を利用して死亡したターミナル期がん患者の家族46人,非がん患者の家族49人を対象者とし,自記式質問紙に用いて行った.分析対象者は,がん患者の家族38人(回収率83.0%)と非がん患者の家族42人(85.7%)である.分析の結果,以ドの知見を得た.①在宅ターミナルケアにおいて,訪問看護の緊急時対応について,高い評価を得ていた.②家族が死を現実のものとして受け止めることができるような看取りには,死の準備,家族との関係調整,心理・精神的援助などが関連していた.