2011 年 14 巻 2 号 p. 66-75
本研究は,介護保険の要支援認定を受けた独居の前期高齢女性の社会活動を明らかにすることを目的に,対象者6 人に面接を実施した.質的記述的に分析を行い15 個のカテゴリーを抽出し,カテゴリー間の関係性を検討した.結果,“自分のペースを主にした可能な範囲での周囲とのかかわり” “負担をかけず体調に合わせた自宅内での自立した生活” “明確な目的をもった意味を有する外出” の3 つの中核カテゴリーを抽出した.要支援にある独居の前期高齢女性の社会活動は,地域社会のなかで役割を担い積極的に活動していくものではなく,自宅外での活動は目的が明確となった必要性の高いもの,自宅内では身体・認知機能を生かした主体的な活動であると考えられた.今後の支援として,他者との交流は間隔が開いても途絶えさせないことや,サービス提供者による生活に密着した支援,ならびに社会活動への意図的な働きかけの必要性が示唆された.