2015 年 19 巻 1 号 p. 68-73
本研究は,要介護者と同居する家族介護者の介護ストレスの解消方法の特徴を明らかにすることを目的に,家族介護者50 人の調査票から「ストレス解消方法」に関する自由記載を内容分析した.その結果,【外出すること】【気持ちを言語化して表出すること】【好きなことをすること】【運動して発散すること】【育て作り出すこと】【社会的役割を果たす活動すること】【食べて心を満たすこと】【愛情を注ぐものと交流すること】の8 つのカテゴリーが形成された.家族介護者の介護ストレス解消法の特徴として,【外出すること】がもっとも多く,のんびりすることを意味する内容は見当たらなかったことが挙げられた.家族介護者の介護ストレス解消方法として【外出すること】が多くの割合を占めたことは,ストレッサーを生じる原因が生活の場に常在している家族介護者における配慮すべき特徴のひとつであると考える.