2023 年 26 巻 2 号 p. 161-169
本実践報告の目的は,継続看護マネジメントを基盤に開発した多職種連携教育プログラムの実施とその評価をし,プログラム改善の示唆を得ることである.プログラム参加者はA病院と関連施設に所属する多職種チーム(7チーム:43人)であった.評価方法はプログラム終了後に自記式質問紙調査を実施した.調査協力者は31人(回収率:72.1%),看護師26人,社会福祉士・栄養士・理学療法士等の専門職種が5人であった.自己評価得点は研究協力者全体で「学びを他の参加者と共有することができた」が最も高かった.参加者の学びは,看護師は【多職種の視点で協働するチームの力を認識する】,他職種は【多職種の強みの発揮と連携の大切さを学ぶ】,さらに【対象・家族の目標を中心に考える視点の必要性を学ぶ】等,チームが共通の目標に向かう基盤づくりになった.多職種参加を促すため,CNMの理解を深めプログラムの時間配分の検討が課題である.