日本在宅ケア学会誌
Online ISSN : 2758-9404
Print ISSN : 1346-9649
研究報告
与薬に関する訪問看護師とホームヘルパーの連携モデルの考案
小枝 美由紀大野 かおり
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2023 年 27 巻 1 号 p. 65-75

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抄録

訪問看護師とホームヘルパーが連携しながら与薬を行うためのモデルを検討した.訪問看護ステーション管理者15名,訪問介護事業所サービス提供責任者13名にグループインタビューを実施し質的帰納的分析を行うとともに,先行研究で得られた連携の概念モデルと統合することで,連携モデルを作成した.モデルには,連携の前提となる4要素,連携の実践内容となる4要素,連携の効果となる3要素が得られた.連携の実践内容となる要素では,【情報の共有と統合】により具体的な与薬の方法が共有されたのち,【役割を分担,補完しながら共に与薬する】実践が始まり,その際,【与薬を行うための共有ツールの作成と活用】が行われる状況があった.また,連携がより上手く機能していくための基盤となるものとして【連携の基盤作り】があった.今後は,実際に現場で運用することによるモデルの有用性の検証と,更なる精錬を行う必要がある.

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© 2023 一般社団法人日本在宅ケア学会
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