日本助産学会誌
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姑から学んだ助産師業,そして自分が生きた道
─三浦和子姉の語り─
灘 久代
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2007 年 21 巻 1 号 p. 1_40-1_51

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抄録

目 的
今日のわれわれ助産師が,助産師としての責務や役割を再認識し,専門職業人として活動できるための示唆を得る。
対象と方法
戦前から戦後,開業助産師として活動した助産師の聞き取り調査を平成17年2月~平成18年3月まで行った。そして対象者の時間軸に沿って,ライフヒストリーにまとめた。
結 果
開業助産師は,人々に喜びや安心感をもたらすために,確かな助産技術や判断力を持ち,同時に妊産婦のおかれている状況や家庭環境を把握するために,本人のみならず家族との人間関係やつながりを非常に大事にした。そして,常に妊産婦の味方となり,使命感を持って堂々と助産師としての役割を果たしてきた。
結 論
助産師には,いつの世においても堂々と責務を果たすために技が必要である。しかし1つひとつの実践は,単なる技に終わるものではない。人間愛や生命への慈しみを持ち,対象者に喜びや安心感をもたらすことも重要である。

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© 2007 日本助産学会
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