日本助産学会誌
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胎児心拍測定法の相違が助産婦のモニタリング行為に与える影響
島田 真理恵
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1997 年 11 巻 1 号 p. 25-32

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抄録
リスクの低い産婦の分娩第1期における助産婦のモニタリング行為が, 胎児心拍測定法の相違によってどのように変化するかを明らかにする目的で, 構成的観察法を用いて助産婦の行為を観察した。
都内一私立病院の助産婦を対象に, ドップラー心音計による間歓的聴診群33観察場面, 分娩監視装置による持続的測定群34観察場面, 計67観察場面のデータ収集を行い, 2群を比較・分析し, 以下のような結果を得た。
1.2群において, 助産婦の経験年数別場面担当数および助産婦と産婦の量的接触に差は認められなかった。
2.モニタリング行為過程は, 1) 情報への接近, 2) 情報収集, 3) 統合・判断, 4) ケアの過程をたどる。胎児心拍測定という情報収集法の相違は, 2) 情報収集, 3) 統合・判断, 4) ケアの内容を変化させた。
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