1991 年 5 巻 1 号 p. 28-34
助産婦教育における妊婦の継続管理を通した一連の学生主体・問題解決型学習は, 助産婦として必要なケアを実際に即しながら体系的に, 主体的に, 総合的に学ばせることができる点で, 教育実習体系において重要な位置を占めている.
本研究では, 効果的な学習条件を検討する目的で, 過去8年間に学生が受け持った66名の継続管理妊婦に, 学生が受け持って困った点についてアンケートを実施した.
その結果, 受け持ち依頼時と家庭訪問時に, 家族を含めたinformedconsentの不十分さによる問題点の存在することが明らかになった. 妊娠期から分娩後のケアで, 専門的知識と技術の未熟さによる問題点の存在することが明らかになった.
本調査の結果を踏まえて, 今後の実習展開のあり方を検討した.