フレイルと認知障害は高齢者に多く認められ,両者が併存する認知的フレイルは認知症発症や転倒,要介護,死亡などの不良転帰と関連する。縦断研究のメタ解析では,フレイル高齢者は認知症発症リスクが高いことが報告されている。また,認知症発症後はフレイルの改善が困難となるため,早期発見と介入が重要である。評価方法としては,Mini-Mental State Examinationや日本語版Montoreal Cognitive Assessmentなどの認知機能検査に加え,Lawton Indexによる手段的日常生活活動の評価やDASC-8(認知・生活機能質問票)といった生活機能を含む包括的ツールが有用である。さらに,対象者本人が電子的デバイスを用いて実施する認知機能評価ツールの導入も進んでおり,簡便で信頼性の高いスクリーニング法の普及により,フレイル高齢者における早期介入による認知症予防と健康寿命延伸への貢献が期待される。