1996 年 5 巻 2 号 p. 63-69
意思決定者の信念がその情報処理に及ぼす影響についての心理学での知見に対応して、専門家たる会計監査人の行う情報処理についても同様の関心が向けられ、いくつもの実証研究が行われている。これらの研究の中には、情報収集段階だけに限らず、次の仮説修正の段階への影響を分析したものも多いが、その実証結果は必ずしも一貫したものではない。本研究ノートでは、その結果の違いの原因を実証分析における方法論の違いに求めることで異なる実証結果に対する統合的解釈を試みる。また、この種の実証研究を行ううえでの、今後の方向性についてもいくつかの提言を行う。