本研究ではシステム監査における情報システムの有効性評価を取り上げ、有効性評価に関する評価特性の体系化とシステム監査の立証プロセスのモデル化を行い、有効性監査における評価特性モデルと立証構造モデルを提案する。さらに評価特性の判断基準となる評価尺度を提示し定量的な評価の一つの考え方を示し、企業における情報システムの有効性監査に適用することを目的とする。提案した評価特性モデルと立証構造モデル及び評価尺度の妥当性と有用性については、システム監査有識者を対象とした調査と実際のシステム監査事例への適用を通して検証する。情報システムの有効性監査に対する取り組みは従来からその必要性や重要性は議論されているが、具体的な監査方法や評価特性及び判断基準の整備はあまり進んでおらず、システム監査人の経験や主観に依存しがちであった。本研究で示した有効性監査の取り組みによって、より客観性を高めたシステム監査を促進することができる。さらに本研究の成果は情報システムの有効性評価にも広く適用できると考えられる。