日本外傷学会雑誌
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医学生の外傷教育におけるJPTEC™ファーストレスポンダーコースの有効性
澤田 悠輔今井 諭青木 誠大嶋 清宏
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論文ID: 35.1_01

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抄録

 【目的】本邦の病院前外傷診療の活動指針であるJapan Prehospital Trauma Evaluation and Care™ (JPTEC™) に基づいたJPTEC™ファーストレスポンダー (FR) コースは, 本来, 非医療従事者対象であるが, 短時間で外傷診療の要点を学習できるため, 我々は医学生の臨床実習の一環としてFRコースを定期的に開催している. 今回, 医学生の外傷教育におけるFRコースの有効性を検証した. 【対象】2018年5月から11月までに当院救命救急センターで臨床実習を行った医学科5年生73名. 【方法】FRコース受講前後で, 外傷診療に関する自己評価についてのアンケート調査を行い, 統計学的解析を行った. 【結果】多くの医学生がFRコースを好意的に評価しており, 指導内容に高い満足度を得ていた. また, 基本手技や状況評価, 生理学的・解剖学的評価についても正しくできるようになったことが明らかになった. 【結論】FRコースは, 医学生に対する外傷教育のツールとして有効性が高いことが示唆された.

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