行動分析学研究
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記録公表手続きとプロンプトが自転車及びバイク利用者の歩道における安全行動に及ぼす効果
沖中 武
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2012 年 27 巻 1 号 p. 16-28

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抄録
研究の目的 本研究では、自転車及びバイク利用者の歩道上での安全行動に記録公表手続きとプロンプトが及ぼす効果について検討した。研究計画 ベースライン条件、プロンプト条件、プロンプト及び記録公表条件1、記録公表条件1、プロンプト及び記録公表条件2、記録公表条件2の6つの条件からなるABCDCDデザインを用いた。場面 私立大学のキャンパス内の歩道上において行われた。対象者 大学キャンパス内の歩道を通行する自転車及びバイクの利用者を対象とした。介入 警備員によるプロンプトの提示、安全行動の従事者率を公表する看板の設置(記録公表手続き)を実施した。行動の指標 自転車及びバイクを押して歩く行動とした。結果 プロンプトと記録公表手続きを組み合わせて実施した場合に安全行動の従事者率が最も高かった。また、記録公表手続きのみでも一定の効果が確認された。結論 記録公表手続きは、自転車及びバイク利用者の安全行動を生起させる効果的な方法となり得る可能性が示された。
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© 2012 一般社団法人 日本行動分析学会
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