認知行動療法研究
Online ISSN : 2433-9040
Print ISSN : 2433-9075
原著
2型糖尿病患者の抑うつ・不安がセルフケア行動に及ぼす影響の検討
佐々木 美保宮尾 益理子奥山 朋子七尾 道子越坂 理也佐田 晶石川 耕水野 有三熊野 宏昭鈴木 伸一
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2018 年 44 巻 2 号 p. 81-91

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抄録

本研究の目的は、成人2型糖尿病患者の抑うつ・不安がセルフケア行動に及ぼす影響を検討することであった。外来通院中の2型糖尿病患者65名を対象に質問紙調査を実施した。階層的重回帰分析の結果、セルフケア行動のうち、患者の食事療法遵守行動は不安から有意な負の影響が認められた。また、フットケア遵守行動では、抑うつから負の影響が認められた。一方、運動療法遵守行動には抑うつ・不安いずれからも有意な影響性は認められなかった。抑うつ・不安の高い外来通院中の2型糖尿病患者には、食事療法やフットケアに関する療養指導に先立って、セルフケア行動遵守場面における抑うつ・不安が生じる際の対処行動について、行動分析によるアセスメントと介入を行っていくことが有効であると考えられた。

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© 2018 一般社団法人日本認知・行動療法学会
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