認知行動療法研究
Online ISSN : 2433-9040
Print ISSN : 2433-9075
資料
価値の意識化に創造的絶望を付加することがウィリングネスに与える影響—スピーチ場面に焦点を当てて—
井上 和哉佐藤 健二横光 健吾嶋 大樹齋藤 順一竹林 由武熊野 宏昭
著者情報
ジャーナル フリー

2018 年 44 巻 2 号 p. 101-113

詳細
抄録

本研究では、スピーチ場面に対するウィリングネスの生起には、価値の意識化のみで十分であるか、それとも、価値の意識化の前に創造的絶望を付加することが必要であるかを検討した。社交不安傾向者の学生22名を創造的絶望+価値の意識化群、価値の意識化のみ群、統制群の3群に割り当て、介入効果の比較を行った。

価値の意識化のみ群、統制群には創造的絶望を実施せず、回避行動が一時的に有効であることを話し合った。介入から一週間後のスピーチ課題時に、創造的絶望+価値の意識化群、価値の意識化のみ群には価値を意識させ、統制群には価値を感じないものを意識させた。その結果、創造的絶望+価値の意識化群のスピーチ場面に対する前向き度が統制群より増加した可能性が示された。また、創造的絶望+価値の意識化群のスピーチ場面から回避したい度合いが他群より減少した可能性が示された。

著者関連情報
© 2018 一般社団法人日本認知・行動療法学会
前の記事 次の記事
feedback
Top