認知行動療法研究
Online ISSN : 2433-9040
Print ISSN : 2433-9075
原著
幼児期の社会的スキルと問題行動が児童期の社会的スキルと抑うつに及ぼす影響
松原 耕平新屋 桃子佐藤 寛高橋 高人佐藤 正二
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2019 年 45 巻 1 号 p. 39-50

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抄録

本研究の目的は、幼児期の社会的スキルと問題行動が児童期の社会的スキルと抑うつ症状に与える影響を検討することであった。調査開始時点で年長児(5~6歳)であった100名を対象として、幼児期に社会的スキルと問題行動を測定し、小学校5年生時(10~11歳)と6年生時(11歳~12歳)にそれぞれ社会的スキルと抑うつ症状を測定した。その結果、幼児期の協調スキルと主張スキルは児童期の社会的スキルを媒介して、抑うつ症状の低減に寄与することが明らかとなった。幼児期の問題行動は児童期の社会的スキルと抑うつ症状のどちらにも影響はみられなかった。これらの結果から、児童期の抑うつ予防のために幼児期の社会的スキルに焦点を当てることの意義について議論された。

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© 2019 一般社団法人日本認知・行動療法学会
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