本研究の目的は、児童青年の不安症と抑うつ障害に対する回避行動に焦点化した診断横断的介入プログラムの有用性と有効性に関する予備的検討を行うことであった。プログラムは個別形式の全6回であり、第1回は感情の心理教育、第2回は機能的アセスメント、第3回は回避行動の同定、第4回は回避場面の同定、第5回は回避行動への挑戦、第6回は振り返りと目標の設定であった。プログラムの対象者は、不安症または抑うつ障害を抱える児童青年8名であり、すべての対象者がプログラムを完遂した。介入の結果、臨床家評定の主診断の重症度と診断の数、自己評定の不安症状と抑うつ症状、親評定の不安症状、自己評定の情緒への有効性が示され、プログラムの有効性と有用性が示唆された。最後に、いくつかの限界はあるものの、プログラムの不安症と抑うつ障害への有効性について、エクスポージャーと行動活性化療法に基づく作用機序が議論された。